※2022年4月追記
現在はムエタイを引退しています。
ムエタイのヨーキッサダー(実際はヨークリッサダーに近い発音)はラジャダムナンのチャンピオンになったことがあり、現役チャンピオン時に日本で武尊選手とK-1で試合をしました。
その時は1度もKO負けをしたことがないということで話題となりましたが、武尊選手が見事にKO勝ちをおさめて話題になりました。負けたものの金属バットで殴られているようだと、その強烈な右ミドルを脳裏に焼き付けました。

しかし、ヨーキサッダーは首相撲の選手です。
ムエタイの首相撲が得意な選手をK-1に出場させるというのは、K-1に出ている選手がパンチ無しでムエタイの試合に出場するようなものだと勝手に思っていますので、K-1に呼ばれる選手は少しかわいそうな気もします。
K-1のファンの中には、競技の違いやこういう事情をまったく知らずにムエタイのチャンピオンは弱いという人もいるのですが、ムエタイのチャンピオンになっているのでものすごく強いことは事実です。
ヨーキッサダーの経歴
ヨーキッサダーはムエタイでよくあるように、家計を助けるために8歳からムエタイを始めました。メキメキと実力をつけ、ムエタイの中でも層が厚い軽量級の中で、トップファイターとして活躍しています。
2018年11月7日にはチャーンキット・オー・ピモンシーとの王座決定戦を制してラジャダムナンスタジアムの王座を獲得しています。
出身:ナコンラチャシマー
生年月日:1991年7月4日
身長:167cm
構え:オーソドックス
タイプ:ムエカオ
✅ラジャダムナンスタジアム・フェザー級チャンピオン
ヨーキッサダーのリングネーム
✅ ยอด (ヨート) = 最高、頂点
✅ กฤษดา (クリッサダー) = 超自然的、力を発揮する
ヨートは他の選手でもリングネームにつけている選手は多いです。
また、ยอดเยี่ยม(ヨートイアム) = 最高の、素晴らしい
สุดยอด(スットヨート) = すごい、最高
などで使われるヨートになります。
クリッサダーは縁起の良いということで名前につける人も多いようです。
ヨーキサッダーのファイトスタイル
ムエタイの試合では好まれる首相撲からヒザとヒジを極めていく「ムエカオ」タイプです。ラジャダムナンスタジアムのベルトを奪取した試合も3R以降はほとんど組んだ状態で試合を組み立てています。
離れた状態では強烈な右ミドルを蹴って組み立てています。前げりも含めて前足(左足)の攻撃はほとんどやらない印象です。武尊選手との試合でも左ミドルを1回だけ蹴り、後は右ミドルだけでした。タイでは得意技を磨いて、他の技をまったく使わない、練習しないという人も多いです。ミットでも得意技だけを練習をする人もいます。
昔、タイ人のトレーナーに中途半端な攻撃をするならしないほうがましだと言われました。それなら1番得意な技だけを練習しろと言われました。その時は何を言っているんだと理解できませんでしたが、ムエタイのトップ選手の試合を見ると理解できました。
ヨーキッサダーの試合
ムエタイのラジャダムナンのチャンピンになったチャーンキットとの試合です。ほとんどが組んでいる展開ですので、ムエタイが好きでない人ではあまりおもしろくないと思います。
ชาญคริต อ.พิมลศรี vs ยอดกฤษดา ยุทธชลบุรี
(ChanKhrit vs YodKritsada)
日本でのK-1の試合です。
魔裟斗さんも解説で述べていますが、この強烈な右ミドルはさすがと言わざるをえません。ムエタイ選手のミドルキックの威力を改めて痛感できる試合です。
武尊 vs ヨーキッサダー
タイ人はすぐに試合が決まることもあり、1回負けたくらいでは落ち込むことはありません。それにK-1の試合なので、ムエタイの試合では無かったというのも大きいと思います。さらに、タイではタイ以外での試合はそこまで評価されないということもあります。海外でいくら負けようがタイ国内でしっかりと結果を出せばいいのです。
これがもし逆で武尊選手がタイでムエタイの試合をして、ずっと首相撲で組まれる試合展開で負けた場合、K-1ファンのみなさんは落ち込むなと言うと思います。それと同じです。
それにしても、タイ人はギターを弾いたり歌ったりするのが好きですね。昔修行に行っていたムエタイジムでも歌っているタイ人がたくさんいたのを思い出しました。
ラジャダムナンのベルトをペッパンガンに奪われた試合です。
ยอดกฤษดา ยุทธชลบุรี vs เพชรพะงัน ม.รัตนบัณฑิต
(YodKritsada vs PhetPhaNgan)
ヨーキサッダーがジョムピチットを右のパンチでKOした試合です。
右のパンチの威力は本物です。
ยอดกฤษดา vs จอมพิชิต
ムエタイのヨーキサッダーのまとめ
ムエタイのヨーキサッダーはK-1では武尊にKO負けを喫しましたが、ラジャダムナンのフェザー級のチャンピオンにもなり、軽量級でしのぎを削るトップファイターです。ムエタイの試合スタイルは強烈な右ミドルと首相撲からのヒザやヒジを得意とするこてこてのムエカオです。
正直、K-1のファイトスタイルには合わないですが、タイではトップ選手と試合を繰り広げています。これからもムエタイの試合で活躍することを祈っています。
コメント
[…] ヨードレックペット、ヨードセングライ、ヨートクリッサダー(ヨーキサッダー)など […]